小学三年生版第7話

初出:小学三年生1982年8月号第八付録「小三まんが大行進」


「やぶれたり、ハリケーン撃ちい!勝負は、おれがもらったあ!」
真空ハリケーン撃ちを弾き飛ばされたあらしは、床に落下した衝撃で気を失ってしまう。
「うわははは!ついに東京の最後だあ!!」
何とか東京を救おうと、さとるはゲームナイト3号に助けを求める。が、神秘必殺技ホロスコープの前には、3号のスーパーソニックなど何の役にも立たないという。やはりあらしが勝利するしか方法はないのだ。

必死であらしの目を覚まさせようとする一平太。だが、ゲームナイト7は言う。
「むだだ、もうあらしは目を開かん」
そして、あらしの運命を占った天宮図を一平太に放ってよこした。あらしの命を示す天印は八月三日で止まっている。すなわち、今日であらしは死ぬ運命にあるというのだ。
「さらば、あらしよ!さらば東京ーっ!!」

しかしあらしは死んではいなかった。
「ど、どうせ死ぬなら……、あの人工えい星を道連れだ」
よろけながらもあらしは立ち上がり、超秘技グレートタイフーンを放つ。
「風よ!雲よ!いかずちよ!」
発生した巨大竜巻は、落下寸前だった人工衛星を巻き込んだ。互いにぶつかり爆発する人工衛星。東京は救われたのだ。

「ば、ばかなーっ!あらしが生きてるなんて!おれの星うらないははずれたことがないのにっ!」信じられないといった面持ちのゲームナイト7。「あらしは、自分で運命を変えたっ」
しかしあらしは当然と言った顔で手の平を差し出した。「おれははじめから長生きすることに決まってるんだい!」「ああっ!生命線がメチャクチャ長い!」
わけのわからないあらしの生命力に呆れるゲームナイト7は、悔し紛れに言う。
「で、でも勉強はできないだろ。」あらしの手には頭脳線が全然ないのだった。


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