初出：小学三年生1982年6月号
ゲームナイト３号のスーパーソニックに苦戦するあらし。衣服は切り裂かれ、頭は痛み、あまつさえコウモリまでもが乱れ飛ぶ。これではゲームに近付くことすらできない。ゲームナイト３号はその隙に大量リードを築く。
その時、天井にぶつかるコウモリの動きを見たさとるが、何かをひらめいた。
「そうか、わかったぞ！ゲームナイト３号は、超音波を使ってるんだ！」
コウモリが方向感覚を失っているのがその証拠だという。空気の震動を通してゲームを操っているというわけだ。しかし、ゲームナイト３号はうろたえない。
「しかし、ふせぐ方法はない！あらし！スーパーソニックでくたばれ！」
「あぶない！」あらしを庇うため割って入った一平太は、スーパーソニックの直撃を受けてしまう。「いまのうちにゲームを」との一平太の声も虚しく、執拗にスーパーソニックを繰り返すゲームナイト３号。その時、さとるが叫んだ。
「真空ハリケーン撃ちを使うんだーっ！」
わけがわからないながらもあらしは真空ハリケーン撃ちを放つ。
「くそっ！スーパーソニックで、うちやぶってやる！」
しかし、ハリケーン撃ちを使っているあらしにはスーパーソニックが通用しない。中心で真空状態に囲まれているため、超音波が届かないのだ。ここぞとばかりにあらしは真空ハリケーン撃ちを連発する。得点差はあとわずかだ。
「ぐうっ、このままやられたら、もうとっくんのかいがなくなる」焦るゲームナイト３号は、スーパーソニックのパワーアップ技を繰り出してきた。「超音波逆噴射ー！」
その勢いは凄まじく、真空ハリケーン撃ちの空気の渦が乱れてしまう。
「負けるもんか！こっちもパワーアップだ！」あらしの目が光った。
「超秘技、グレートタイフーン！！」吹き飛ぶゲームナイト３号。あらしの勝利だ。
なおも止まらない突風に、ゲームナイト３号のマスクが千切れ飛ぶ。その顔を見て驚くあらし。なんとゲームナイト３号の正体は、内藤先生だったのだ。
「学校の先生がゲームナイトだったなんて………。」と、相手にした組織の恐ろしさを実感するあらしだった。戦いはこれから更に熾烈になる。
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