秋川のまんが日記・2006年11月

11/29 (Thu)

「少女ファイト」1 (日本橋ヨヲコ/イブニングKCDX,講談社,2006)

いかにも日本橋作品らしい、後悔と屈折と意地と情熱が同居したバレーボール漫画。物語的にはようやくプロローグが終わったというところかな。バレーから離れられない主人公の思いを、ページを使ってじっくりじっくり描いている。1巻でお膳立ては整ったようなので、それを受けて次巻からの展開がどうなるか気になるところ。

「ふたつのスピカ」11 (柳沼行/MFコミックス,メディアファクトリー,2006)

ここのところ話に変化が少ないなあと思っていたけど、よくよく見ると少しずつ前に進んでいるんだよなあ。最初は授業についていけなかったのが「たいしたもんだぞ」と教官に言われるまでに成長し、仲間との友情はより深く育まれ、そして何やら別れの時を匂わすかのような描写がちらほら。ゆったりした雰囲気が魅力の作品だが、そろそろ一波乱あるのかな。

11/23 (Thu)

「ラブやん」7 (田丸浩史/アフタヌーンKC,講談社,2006)

連載が始まってもう四年以上になるのに、バカバカしさは衰えるどころか更に拍車がかかっているなあ。すっかりラブやんもカズフサと同類のバカになった感があるし。くっだらない事やお下品な事を大仰な言い回しで表現する田丸節も絶好調。

「仮面ライダーSPIRITS」11 (村枝賢一＋石ノ森章太郎/マガジンZKC,講談社,2006)

パワーアップしたタイガーロイドとXライダーの対決で盛り上がり、バダンの目的が次第に見えてきて、ゼクロスは特訓を開始、となかなか盛り沢山の内容。複数の視点で同時進行するような構成になっているけれど、集団劇としての色合いが強い第三部では大正解の方法だと思う。

11/17 (Fri)

「○本の住人」1 (kashimir/まんがタイムKRコミックス,芳文社,2006)

怪しい絵本ばかりを描く作家の兄、妙なテンションのクラスメイト、天然な担任の先生などに翻弄される主人公を描く四コマ漫画。ネタ的にはパンチが効いてるのに、ノリはどことなく淡々としているのが特徴か。もっと弾けている方が好きだけど、掲載誌は萌え系四コマ誌なので、かわいい女の子を愛でるのが目的ならこれくらい落ち着いているほうがいいんだろうなあ。

11/12 (Sun)

「つぶらら」1 (山名沢湖/アクションコミックス,双葉社,2006)

いやー山名沢湖らしい変なノリの漫画だなあ。女性アイドルグループ「キャラメル☆エンジェル」が好きな女子高生が、無口でクールなキャラなのだとクラスメイトに勘違いされいつの間にか人気者になってしまう、という話。わけのわからん設定だけど読んでいて非常に楽しい。彼女にはなんとか幸せになってもらいたいもんだ。

11/7 (Tue)

「ういういdays」4 (犬上すくね/バンブーコミックス,竹書房,2006)

今回は、二人の仲を進展させようとしたり、ゲストキャラを出してみたり、登場人物の新しい一面を見せてみたりと、変化球が多めだったような。どちらかというと十年一日の如くまったりとしていた方がこの漫画らしいかも。

11/6 (Mon)

「愛…しりそめし頃に…」8 (藤子不二雄A/ビッグコミックススペシャル,小学館,2006)

ああ、ついにこの時が……。永遠に続く青春、という叶わぬ夢を形にしたかのようなこの作品にもとうとう別離の季節がやって来た。この巻ではテラさんが結婚し、トキワ荘を出て行ってしまう。史実では連載中に藤子不二雄がトキワ荘を出る事になる「シルバークロス」も始まり、いよいよこの作品も終わりに向けて動き出したのだろうか、と思わせる。寂しい一方、トキワ荘後の物語も読んでみたくもあり複雑な気分。

「暴れん坊本屋さん」3 (久世番子/ウンポコ・エッセイコミック,新書館,2006)

これにて最終巻。あらー話題になってるらしいのにあっさり終わらせてきたなー。まだまだ面白いと思うんだけどね。まあこういう潔いのもありか。

11/5 (Sun)

「ウルトラファイト番外地」(唐沢なをき/KADOKAWA COMICS 特膿A,角川書店,2006)

「ウルトラファイト」のパロディか、どうやってネタにするんだろ、と思って読んだお大間違い。何と、ウルトラファイトの新作を漫画でやってしまおうという試みだった！次第に唐沢色が濃くなくっていくが、原作のとぼけた味わいを踏襲した、実にヘンな作品になっている。よくまあこんな事やろうと思ったもんだ。

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