秋川のまんが日記・2000年9月

9/13(Wed)

「おじゃまユーレイくん」 (よしかわ進/笠倉出版社,2000): 二十年前にコロコロコミックで連載されていたお色気ギャグ漫画の復刻版。カラーページの再録や作者インタビューなどおまけページもたくさんあってお買い得だ。ちょっと予想外だったのが、正統派のドタバタギャグ漫画としてすごく楽しめたこと。エッチな漫画という印象が強すぎて、こんなに面白い漫画だとは気がついてませんでした。すんません。今見てみると、エッチに割いているページ数はそんなに多いというわけではないし、描写も性行為をほのめかしたりはしないかわいいもの。子ども心にはやはりインパクトが強かったってことなんだろうなあ。

増刊ヤングジャンプ (集英社): 高橋陽一「キャプテン翼2000」が掲載。翼、小次郎、若林の三人がオーバーエイジ枠として実在の五輪選手に混じってプレイを繰り広げる。いやー、素直に燃えちゃいました。それにしても、また翼の続編をやりそうなことが書いてあるんだけど、本当？

「新仮面の忍者赤影」1 (横山光輝/少年チャンピオンコミックス,秋田書店,1987)200
「マーズ」1-4 (横山光輝/少年チャンピオンコミックス,秋田書店,1976-1977)200*4: 新京極のあたりにある漫楽書店という店にて購入。同人誌を中心に扱っている店らしく、めぼしいものが見つからなかったので、機会があれば読んでようと思っていた「マーズ」ほか横山光輝ものを試しに買ってみる。…が、これが面白いの何の！少しずつ明らかにされる謎とじわじわ迫る破滅の匂わせ方とのバランスが絶妙で、目が離せない。敵の数が限定されているというのがうまいなあ。夢中になって読んでたら、なんと「5巻に続く」…。ぐわ！どういうわけか全4巻だと思い込んでたよ！5巻だけバラで手に入るもんなのか？今まで横山光輝にあまり興味がなかっただけに、相場や流通量が全然わからん。(追記：調べてみたら現行品でした。ほっ。)

「帯をギュッとね！」1-30 (河合克敏/少年サンデーコミックス,小学館,1989-1996): さわやか系の柔道部漫画。久しぶりに読み返してみたら、連載中に読んでた時とは自分の感じ方が随分変わっていてびっくりした。こういう事があるから同じ本を二度読むのは楽しい。当時は自分が部活動をやっていた最中だっただけあって、「勝つことに拘るか、楽しくやるか」というような部のあり方に言及する部分が強く印象に残ったのだけど、今回はラストで一気に時が流れて高校時代を思いおこす…という部分がガツンときた。楽しかったあの頃…という感じで。もうじじいってことかね。

「ビッグコミックスピリッツ」No.39 (小学館): 柳沢きみお「SHOP自分」が最終回。周囲の人には「しょうもない作品」として評判が悪かったのだけど、そのしょうもなさは嫌いじゃなかった。最初はよくある人生論・説教系の漫画かと思って敬遠してたんだけど、実は作者はそんな大層な事は考えてないんじゃないかと思って読んでみると、その力の抜けっぷりがなかなか心地いい。抑揚のないストーリーや主人公・チョクのどうでもいいような心理描写も、友人と「暇だなー」とか言いながらまったりしてると思えばすごくリラックスできるし、胡散臭い大家さんのわかったような訓話も、「まーたしょうもないこと言って…」と笑いながら聞いてみれば、別に何かを提言しようという仰々しいものでなく「ちょっと思い付いたことを口にしてみました。どうかな？」程度の軽い話だと思えてくる。問題は、そういう漫画をわざわざ手に取って読んでみようって気になるのは少ないということか。実際、知人がスピリッツを購読していて毎週手の届くところにある、という状況でなければ読む事はなかったと思うのだけど、まあ人生そういう出会いもありってことで。